投稿日: 2002/08/26(Mon) 02:05
投稿者ASD
Eメール
タイトル天青石さん作「ワディ・エルグの砂丘」感想です
URLhttp://www.bb.wakwak.com/~asd/
ども、ASDです。
何だか大変久しぶりにこの感想掲示板でスレッド立ててます(笑)
いつもは感想が出揃った辺りで顔を出すんですけどねぇ。
ともあれ、感想です。


まず何と言っても、砂漠という舞台の雰囲気が素晴らしかったと思います。
砂漠が舞台のファンタジー作品は色々ありますが、
本作はまるで本当に砂漠の熱気を感じるかのようでした。
ASDも今現在、砂漠を舞台にした長編を書いてますが、
これと比べるとすげぇ手抜きだなぁということを思い知らされてしまいました(笑)

主人公が手記を読み、その手記の中でまた伝聞の話が語られてたりして、
構成としてはかなりややこしいというか、読んでいて戸惑うフシもないわけではありませんが、
むしろ意図的に読者を翻弄しているようで、逆に面白かったと思います。
混乱しやすい構成なりに、しっかりと書き分けられていたと思いますし……。

あとは……やっぱりオチは見事でしたね。
ぼんやり読み流していると、ページが抜け落ちた理由までは思い当たらない人も
もしかしたらいるかも知れませんが、
敢えてくどく念を押さなかったのが、逆に小気味良かったと思います。


難点らしい難点はこれといってないのですが、
強いて言えば、主人公が本を入手するまでのくだりがちょっと長いかな、と思わないこともないです。
主人公が外国人である、という設定もいらないと言えばいらないでしょうし。
しかしながら、そういう人物でもないと異国で古書を買い漁ることはしないのかも知れませんし、
作品世界への導入、という意味ではあってよかったシーンだと思いますし……。
ですので、まぁ特に要修正であるとか、そういうものではないです。


何と言いますかねぇ……ああいう風にページがばんばん抜け落ちるような本を書く、
というのも創作のひとつの目標ですよねぇ(笑)
ASDももっと精進せねば、と思いました。



以上、珍しく誉め気味の感想でした(笑)


投稿日: 2002年08月26日 22時27分
投稿者天青石
Eメール
タイトルASDさん、ありがとうございます
URL
ASDさん、こんばんは。
さっそくのご感想、ありがとうございます!

> 砂漠の雰囲気

お褒めいただいて嬉しいです。
砂漠は好きで、写真集などの資料をついつい集めてしまうので、
自然と描写に力が入ったのかもしれないです。

> 構成

最近、話の組み立てなどを意識して書くように修行中だったので、
今回もネタを思いついたときに、話の構成を意図しながら組み立ててみました。
苦労して書いたので、書き分けてられていたと言ってもらえて、嬉しいです。

> 主人公が本を入手するまでのくだり

そうなんですよね。後で読み直して、少し長いかなとは、自分でも思いました。
ただ単に、値段のやり取りとかを書いてみたかったんですよ……。思いっきり、自分の趣味です(笑)。

読んでくださってありがとうございます。
ご感想、ありがとうございました。


投稿日: 2002年08月27日 02時 9分
投稿者F-MON
Eメール
タイトル感想二人目です。
URL
こんばんは、F−MONです。

今回の企画短編には何とか参加しようと悪戦苦闘中で、書くまでは
他の方の作品は読まずにいようかと思っていたのですが……読んでしまいました(爆)
何しろ、まだネタも定まっていません(T_T)

やっぱり、舞台設定や雰囲気がいいですよね。自分の話で恐縮ですが、実は昨年、
「異国の古書店で本を買うところから始まる」という話を書こうとして、挫折して
おりました(笑) こうしてしっかり作品を仕上げてらっしゃるのを見ると、
我ながらヘコんでしまいます(v_v)

引用文や引用文の中の回想の挿入については、僕は、何らかの方法で視覚的に見分けが
つくようにしたほうが良かったかもしれないと思います。正直言って、ちょっと
戸惑いました。
オチは、頓智が効いてますね。

以上です。それでは〜


投稿日: 2002年08月27日 22時45分
投稿者アザゼル
Eメール
タイトルまたもや(?)三人目です。
URL
お久しぶりです、アザゼルです。
すっかりお忘れならば、初めまして(笑)
僭越ながら読ましていただいたので、
感想でもどうかと思って書いた次第です(なんのこっちゃ)

まず何はなくとも、
天青石さんの作品全てに言えることなんですが、
幻想的な雰囲気が最高ですね。
アザゼルはこういう物が絶対に書けません。
だから素直に羨ましいです。
なにせアラベスクと聞いて、すぐにスロットを思い浮かべたくらい俗な人間ですから(爆)

話の展開――
物語と物語の中の物語の挿話という形状は、
やや変則的ですが、雰囲気に合ったものだと思いました。
場面転換も少々曖昧ですが、
この話では曖昧な方が私は良かった気がします。
何よりも色鉛筆の用途と、
ラストのオチがかなり素晴らしくて(なんか誉めてばっかりで能が無い気が……(汗))
短編としては天青石さんも会心の出来だったのではないでしょうか?
私はこの話がかなり好きです。

難点は――
特には見当たらなかったんですが、
私も本を手に入れるまでの話は若干長いように感じました。
まあそれも読み終えてから、敢えて……という意味で感じただけですので、
あまり気にする必要は無いかもしれません。

では、天青石さんの次回作も楽しみにしています。
執筆頑張ってください。
アザゼルでした。


投稿日: 2002年08月27日 23時42分
投稿者天青石
Eメール
タイトルF−MONさん、ありがとうございます
URL
F−MONさん、こんばんは。
読んでいただいて、ありがとうございます。

企画短編に参加されるんですね。
楽しみにしてます〜。

舞台設定は、何も考えずに書こうとすると、ついつい砂漠や周辺都市を
出したくなってしまいます(笑)。

> 「異国の古書店で本を買うところから始まる」という話

すごい、偶然ですね。
挫折なんて言わずに、F−MONさんの書かれる、異国の古書店。ぜひ読んでみたいです。

> 引用文や引用文の中の回想の挿入

仰るとおり、少しわかりにくかったですよね。
回想部分を鍵括弧の中に入れる方法も考えたんですが、けっきょく二行空け
だけでつなげてしまいました(汗)。

ではでは。
ご感想、ありがとうございました。


投稿日: 2002年08月27日 23時48分
投稿者天青石
Eメール
タイトルアザゼルさん、ありがとうございます。
URL
アザゼルさん、こんばんは。
お久しぶりです。
そんなぁ、忘れてなどいませんよ。こちらこそ、ご無沙汰しておりました。

> 雰囲気

誉めていただいて嬉しいです。ありがとうございます。
でも、逆に、現実的な描写は苦手なのです(汗)
現代物の作品は書けないですし……。

ところで、アラベスクってスロットの種類か何かでしょうか?
すみません。その辺り、どうも疎くて。

この話、気に入っていただけたみたいで、とても嬉しいです!
書きあがってみて、判りにくい構成ですし、華がない(女性がちょっとだけしか出てこない)ですし……、どんな反応が来るのかが、かなり不安だったのです。
なので、予想外の反応に驚きと喜びを感じています。

次回作も、がんばります。
ご感想、ありがとうございました。


投稿日: 2002年08月28日 02時25分
投稿者砂時
Eメールeaab7622@mb.infoweb.ne.jp
タイトルまーた四人目
URL
こんにちは、砂時です
勉強ばかりで毎日が充実してばかり。たまには息抜きも必要であろう、というわけでよくわかりませんけど感想行きます

砂漠という雰囲気は個人的に好きです。イスラム教とか、やや過激なこの宗教も嫌いではありません。砂漠の国を容易に想像できる、そんな天青石さんの描写はとても好きになれました。主人公と本売りの老人の話はまあ多少長かったようにも感じられましたが、狡猾なイスラム商人の雰囲気はしっかり出ていたのではないかと思います

ページが抜け落ちているせいで、伝記が少しずつ飛んでいく……一見複雑に見せてしまうかもしれませんが、これはこれで構わないと思います。読み返していけばさほど迷うこともありませんし、読み返しても十分に面白い作品だとお思います。そういった作業が面倒な方は、じっくり読むしかありませんが

終わり方がちょっと物足りなかったように思えましたが、さっぱりしていたので読後感はよかったと思います。伝記の中の話ももうちょっと多くても面白くなったんじゃないかとか、贅沢なことを思わないでもないですが……これは本当に贅沢なので、忘れてくださいな

そういうことで、感想でした。また次の作品をよろしくお願いします


投稿日: 2002年08月28日 22時50分
投稿者天青石
Eメール
タイトル砂時さん、ありがとうございます
URL
砂時さん、こんばんは。
お忙しい中、読んでくださってありがとうございます。

描写、気に入ってもらえたみたいで嬉しいです。
砂漠の国、子供の頃からなんとなくあこがれていて、いつか行ってみたいと思っています。
作中に出てくる唯一神〈全智の光〉は、一応イスラム教とは似て非なるもの、というつもりで書いていますけれど……。
商人やスークは、イスタンブールのグランド・バザールを参考にして想像を膨らませてみたので、つまり、イスラム風(汗)。

読み返しても面白いと言ってもらえて、本当に嬉しいです。ありがとうございます。
伝記の中の話は、短編なので書きたい部分だけを残してそぎ落としました。
そぎ落とした部分は、いつか何らかの形にできればいいなぁと思っています。

ご感想ありがとうございました。
砂時さんも、お体を壊さないように頑張ってくださいね。


投稿日: 2002年08月31日 16時49分
投稿者しんじ
Eメール
タイトル乾燥です。
URL
どーも。

砂漠の国に行ってみたいんですって?
やめたがいいですよ、暑そうですから(余計な世話)。

さて、感想。
オチについて、分かったような分からんかったような。
なにしろ、どこまでオチを理解できたか分からない。
まあでも、混乱させるというのも狙いでしょうから、それはそれでいいのかもしれませんね。

もっとも気になったのは、みなさんも指摘されている、本を入手するまでのくだり。
書きたかったから書いた、というのはもっともなんですが、
どうせ書いたのなら、それを活かすようにすればよかった。
小説の中に、無意味な部分ってあまり必要ないと思うんですね。
朝起きて飯食ってると軽い地震が起こった、としたら、
現実なら、そのまま会社に行き一日が過ぎて帰って寝た、でいいんですが、
小説なら、なにかしらの伏線であるべき、と思いますんで。

この作品は、主人公が本を読んで、さらにその中の男が話を聞く。
一種のメタフィクションですよね。
最下層が絵描き。
第二層が自叙伝の男。
第三層が主人公。
とすると、書き出しも第二層から始まったりしてるのも面白かったかも。
いや、あくまで適当に言ってるだけのことですが。

んー、メタフィクションは、第五層か六層くらいまである奴を読んだことがあります。
いや、ホント言うと、第何層まであるのかはっきり分からなかった奴なんですけど。
そこまで来ると、メタフィクションを書きたかった、という作品になってくるのでストーリー小説と言い切れない。
だから、この作品くらいが丁度いいのかもしれません。
まったくの余談でしたが。

全体的な感想として、面白かった、と言いたいんですけど、
「ここはどういう意味なんだろう」とか謎を抱えてしまったので、素直に誉めたくなかったり。
みんなの感想読んでても、
「ホントに分かってんのか、お前ら。俺だけか、分かってないのは」
とか、ヒネたりしています。

ということで、ヒネ夫の感想でした。


投稿日: 2002年08月31日 22時54分
投稿者天青石
Eメール
タイトルしんじさん、ありがとうございます。
URL
しんじさん、こんばんは。どうも、お久しぶりです。
お忙しい中、読んでくださってありがとうございます。

砂漠の国。
確かに暑そうですよね。今、夏ですし(笑)。

本を入手するまでの部分は、やはり短いほうが良かったみたいですね。
スークの描写で、迷路に入っていくような雰囲気を出したかったのですが、
その後の会話が思いのほか長くなってしまって……。
次からは、もっと活かせるようにしたいです。

> 小説なら、なにかしらの伏線であるべき

正にその通りですよね。
ついついその大前提を忘れて描写に走ってしまいがちなので、今後気をつけたいです。

> 一種のメタフィクション

構造を考えたときに、意識はしていました。
ただ、今回はあまり細かな構成までは考えませんでした。
やりすぎると書いている自分も混乱しますし(笑)。

どの部分から書き始めるかは、少し迷いました。
とっつきにくくなると思って今の形にしたのですが、
しんじさんの仰るとおり、第二層から始めるのも良かったかもしれないです。

ご感想、ありがとうございました。
とても参考になりました。


投稿日: 2002年08月31日 22時47分
投稿者てぃあら
Eメール
タイトル初めまして!感想です。
URL
初めまして、てぃあらと申します!これからもどうぞよろしくおねがいします!!

で、さっそく感想をば。
描写とか割と細かくて文章の密度が濃いのに、何故かスラスラ読めてしまう……すごいなぁ!これはきっと、構成の上手さなのかなぁ、とひたすら感心してしまいました。ラストも少し悲しげでグーな感じ!!(ああ、いまさらだけどなんてアホな感想なんだ)

これからもたくさん読ませて下さい!では。


投稿日: 2002年09月01日 00時15分
投稿者天青石
Eメール
タイトルてぃあらさん、ありがとうございます
URL
てぃあらさん、こんばんは。初めまして。
こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。
読んでいただけて嬉しいです。

> 描写とか割と細かくて文章の密度が濃いのに、何故かスラスラ読めてしまう……

ありがとうございます。嬉しいです。

> ラストも少し悲しげ

そうですねぇ。砂漠というとなぜか、物悲しいメロディーを連想してしまいます。
月の沙漠? あれは、実際に砂漠に行ったことのない日本の方が作った曲でしたっけ。

ではでは。ご感想ありがとうございました。