投稿日: 2001/01/24(Wed) 20:42
投稿者瑞樹
Eメールmizuki_r2@geocities.co.jp
タイトル「モノクローム」の感想……になったかどうか……。
URL
きぁさん、初めまして。瑞樹といいます。どうぞ宜しくお願いします♪
文学の微香が漂う「モノクローム」拝読いたしました。きぁさんの巧緻な文章には、思わず舌を巻いてしまいました。

さて、「モノクローム」の感想ですが、……難解でした(^^;;
深い解釈に触れずに感想を述べさせてもらいます。
タイトルとは対照的に、色感あふれる描写が印象的でした。主人公(少年)の目には色鮮やかに映る情景。しかし、少年の心は荒涼として虚無感で満たされている――モノクロームとは、彼の心の色を婉曲に表現しているんじゃないかと思いました。モノクロームの映像が味気ないように(または現実ではないように)、彼の感じている世界も無味乾燥で現実感がない、そういうことでしょうか。違っているかもしれませんが(^^;。
全体的な感想は以上です。
細やかな感想は、どうしても踏み込んだ解釈が必要となると思いますので、控えさせていただきますね。僕の解釈を長々と述べたところで仕方ないですから。

あ、ちなみに文学〜とか書いておきながら、僕はいわゆる文学小説を数えるほどしか読んだことがありません(^^; ……それでわー(逃げる)。


投稿日: 2001年01月26日 09時55分
投稿者きぁ
Eメールquia@geocities.co.jp
タイトルRe: 「モノクローム」の感想……になったかどうか……。<なってますなってます。(*T-T*)
URL
感想有り難うございます!!
「月猫館」きぁです。

> きぁさん、初めまして。瑞樹といいます。どうぞ宜しくお願いします♪
> 文学の微香が漂う「モノクローム」拝読いたしました。きぁさんの巧緻な文章には、思わず舌を巻いてしまいました。

いやはや、褒め言葉を頂くのに慣れておりませんで・・・。(//_//)
有り難うございます。素直に、嬉しいです。

> さて、「モノクローム」の感想ですが、……難解でした(^^;;

あ、やっぱり。(^_^;
いえ、誰に聞いても「わかんねぇ」って言われるので。(爆)

> 深い解釈に触れずに感想を述べさせてもらいます。
> タイトルとは対照的に、色感あふれる描写が印象的でした。主人公(少年)の目には色鮮やかに映る情景。しかし、少年の心は荒涼として虚無感で満たされている――モノクロームとは、彼の心の色を婉曲に表現しているんじゃないかと思いました。モノクロームの映像が味気ないように(または現実ではないように)、彼の感じている世界も無味乾燥で現実感がない、そういうことでしょうか。違っているかもしれませんが(^^;。

いえいえ、概ねその通りです。
主人公君は、現実と空想(夢想?妄想?)という区別が付いていない、というのが
元々の設定なのですが、「でも、そんな人が現実には大勢いるかも知れない」
或いは「そんな人はどこにでもいる」ということで、
学校にも通っていますし、予備校にも行きます。祖母の手伝いやらもしますし。
決して病人らしくない、という点では、
情景がカラーに見えている筈なんですが・・・、
仰るとおり、彼の中には色彩はないと思います。
色彩がないから、グロテスクな情景にも平然としているのかも。(笑)
鳥とか、握りつぶすし。(大笑)

> 全体的な感想は以上です。
> 細やかな感想は、どうしても踏み込んだ解釈が必要となると思いますので、控えさせていただきますね。僕の解釈を長々と述べたところで仕方ないですから。

その辺りは、メールなどいただけると
館主、舞いを踊りながら喜びます。(*^_^*)(爆)

> あ、ちなみに文学〜とか書いておきながら、僕はいわゆる文学小説を数えるほどしか読んだことがありません(^^; ……それでわー(逃げる)。

文学。読んでないです、全くと言っていいほど。
宮沢賢治くらいですか、真面目に読んだのは。(笑)
あとは、それこそ角川スニーカーとか、
少年向け(というと語弊のある作品が最近は非常に多いのですが)文庫が殆どです。
この物語は、篠原一という方の“壊音-kai-on-”または“誰がこまどり殺したの?”という小説に
かなーり影響を受けております。(^_^;
もし宜しければ、ご一読いただければ、と思います。
「モノクローム」以上に不条理な世界ではありますが。(^_^;;;;;
よく分からないけどディープなヤツ、と言ったら、きぁは上記二作品をお薦めします。

有り難うございました。


投稿日: 2001年01月30日 23時53分
投稿者一龍
Eメールrufay@yahoo.co.jp
タイトル感想@3人目。あまり辛くないはず。
URL
書いた後で、瑞樹さんの感想レスみたので、
これは相当解釈ちがいましたな……。
その点はご容赦のほどを。


まず、文章の雰囲気からして素晴らしくいいです。
中学生ながら冷め切った彼の心がそれだけで、さらには読み進むに連れ、
ひしひしと伝わってきます。

社会に不適合な性格でありながら、勉強はできるというのはありがちにしても、
不気味な感じがしますね、昨今の少年事件などを思い出させて。

インパクトがあるのは、やはり祖母の死体を書斎に投げ入れるという発想です。
物凄い当てつけの方法ですし、少年にとっては命が抜けた以上、
ただの脱け殻でしかないという考えを、たった一つの行動で表したのが秀逸です。

『モノクローム』なのは彼の心であり、幸せの象徴でもある青い鳥も、
その心を染めることは出来なかった。鳥と同じく、菫色をした瞳の少女には、
果たしてそれが出来るのか出来たのか……というのが僕の感じなのですが
ちと難解なので、ほんとはよくはわからないのですね(笑)

でも、興味深いという意味で、かなり面白かったです。
脳に皺が、久々に増えた感じ(笑)

さて、改善したほうがよいと思われる点を少々。

二行目の、ある暑い夏の日、というのは少し平凡ではないでしょうか。
夏が暑いのは当たり前で、母の死さえいつもと変わらない日常だと
いうことを表したにしても、もう少しなにか欲しかったような。
物語の最初でもありますし。
 
次に、雰囲気を醸すには多大な役割を果たしているにせよ、
難しすぎる漢字が多いのでは。「蛻(もぬけ)」はさすがに単独では読めず、
前後で判断するのにも少し悩みました。
ルビはふれませんので、括弧を使うなどしていただけると、ありがたいです。

以上、簡単な感想です。このように、ああなのかこうなのかと、
頭を悩ましつつ主人公に同化する話はとてもいいと思うので、
きぁさんの他の作品も読んでみたいと思いました。


投稿日: 2001年01月31日 10時 9分
投稿者きぁ
Eメールquia@geocities.co.jp
タイトルRe: 感想@3人目。あまり辛くないはず。<有り難うございます〜。(^_^)
URL
感想有り難うございます!
きぁです。

> 書いた後で、瑞樹さんの感想レスみたので、
> これは相当解釈ちがいましたな……。
> その点はご容赦のほどを。

いえいえ、恐らくこの話は
「何これ?全然分からんよ・・・。」という批評が
一番多いのではないかと思っておりましたので。(笑)
感じ方は、この作品に関わらず千差万別でいいのでは、と思います。

> まず、文章の雰囲気からして素晴らしくいいです。
> 中学生ながら冷め切った彼の心がそれだけで、さらには読み進むに連れ、
> ひしひしと伝わってきます。

有り難うございます。

> 社会に不適合な性格でありながら、勉強はできるというのはありがちにしても、
> 不気味な感じがしますね、昨今の少年事件などを思い出させて。

彼みたいな少年達は世の中に沢山いるのではないか、
或いは、こういう少年は別に特別な存在ではない、という気はします。
この手合いの少年は別に特異な存在ではない、という事実が
かえってこの話をホラーに近づけてしまいました。
書いた時点では非常に特殊な少年像だったのですが、
どこにでもいそうな存在であることが、逆にリアルになっているようです。

> インパクトがあるのは、やはり祖母の死体を書斎に投げ入れるという発想です。
> 物凄い当てつけの方法ですし、少年にとっては命が抜けた以上、
> ただの脱け殻でしかないという考えを、たった一つの行動で表したのが秀逸です。

彼は既に「死ぬこと」「殺すこと」に鈍感になってしまっているので、
祖母の死も平然と処理してしまいます。
彼にとっては生命には意味が無く、
死んでしまえばただの「もの」でしかありません。
この前に頂いた感想のお返事にも書きましたが、
彼の精神に色彩がないので、あまり血も怖くないようです。

> 『モノクローム』なのは彼の心であり、幸せの象徴でもある青い鳥も、
> その心を染めることは出来なかった。鳥と同じく、菫色をした瞳の少女には、
> 果たしてそれが出来るのか出来たのか……というのが僕の感じなのですが
> ちと難解なので、ほんとはよくはわからないのですね(笑)

いえ、その辺りは恐らく、筆者も雰囲気で書いた記憶が・・・。(笑)
実は、この話は、別の作品の〆切に追いかけられた頃、
スランプの絶頂期に書いたものです。

ネタバレですが、鳥は死んでいます。
少女も恐らく・・・。
お父さんは生きてると思うんですが、精神的には荒んでいるでしょうし、
多分少年だけがピンピンしてるんではないかな、と・・・。(笑)

> でも、興味深いという意味で、かなり面白かったです。
> 脳に皺が、久々に増えた感じ(笑)

有り難うございます。

> さて、改善したほうがよいと思われる点を少々。
>
> 二行目の、ある暑い夏の日、というのは少し平凡ではないでしょうか。
> 夏が暑いのは当たり前で、母の死さえいつもと変わらない日常だと
> いうことを表したにしても、もう少しなにか欲しかったような。
> 物語の最初でもありますし。

澄んだ空と、死という無色彩のコントラストという点では
「暑い」が欲しかったのですが、今思えばしつこいですね・・・。
次作等ありましたら注意します。
ご指摘、有り難うございます。

> 次に、雰囲気を醸すには多大な役割を果たしているにせよ、
> 難しすぎる漢字が多いのでは。「蛻(もぬけ)」はさすがに単独では読めず、
> 前後で判断するのにも少し悩みました。
> ルビはふれませんので、括弧を使うなどしていただけると、ありがたいです。

これは・・・。皆様に怒られます。
改善します、ご迷惑おかけしました・・・。

> 以上、簡単な感想です。このように、ああなのかこうなのかと、
> 頭を悩ましつつ主人公に同化する話はとてもいいと思うので、
> きぁさんの他の作品も読んでみたいと思いました。

有り難うございました!


投稿日: 2001年02月17日 02時37分
投稿者芹沢りら
Eメールserizawa@csc.ne.jp
タイトル遅くなりましたが、感想です。
URL
こんにちは、初めまして。
ちょっと遅くなるましたが、モノクロームの感想を。

ええと、読み慣れない文章だったので、はじめはあんまり頭に入らなかったのですが。読み進めていくうちに、いつのまにか物語に引き込まれている自分がいました。
これはちょっと驚きです。

もしこれが単なる意味のない、飾りだけの言葉の羅列だったら、たぶん最後まで
読むこともなく、そのまま「よくわからない物語」で終わったと思います。

けれどそうではなく、言葉が意味を持って自分の目の前に広がってきて、なにか
平たい絵本を広げたら飛び出す絵本だった、みたいな衝撃でした。
(なんじゃそれは?)

とにかく文章力もさることながら、表現力という点でも抜きん出た作品と
言えると思います。とてもよかったですよ〜♪

また、宮沢賢治は日本語の語感をとても大切にした人で、言葉にこだわったと
聞いています。

わたしもきぁさんのこの作品を読んだとき、宮沢賢治を思い出しました。
次々に移り変わっていくテーマ、現実と非現実の曖昧な境界線、いたる所に
ちりばめられた幻想的なモチーフ。

また随所で織り込まれた『色』のイメージも鮮やかで、作品の印象を
深めるのにとても役立っていますと思います。

きぁさんは、きっと言葉の響きなど考えて文章を書いてらっしゃる方なんだろうな、
と思いました。わたしも見習いたい! ( ***)*<うおー

……ところで難点を言うとしたら、どのあたりが「嘘」なのかすこし分かりづらい
ところ。ただ企画短編と言っても、あまりにもテーマにこだわる必要もないわけで、
与えられたテーマから想像し、飛躍させた物語もまたテーマに沿っていると
考えれば、これでいいのかなという気もします。(芹沢の読解力が稚拙で
飲み込めてないだけだったらごめんなさい・泣)

あと付け足すとしたら、少年が最後に殺してしまう少女、彼女があの庭園で
であった少女かどうか分かりませんが、そうだとしたら彼は、「可能性」と
「希望」とをその手で殺してしまったことになりますね。

そして青い鳥がいわゆる「幸せ」の象徴だとしたら、彼が鳥籠に入れたかった
ものはその「幸せ」、けれどほんとうにその幸せを求めていたのかどうか
分からない、というところが、彼の「嘘」だったのかなあ、などと考えたり。

まあ飛躍すれば、生きていることがすでに彼にとっては、真実味のない世界
だったのかも知れません。

その辺の想像を読者にさせる辺り、やはりかなり良い作品であったと
言えるんじゃないでしょうか。少なくともわたしは好き♪

今度は他の作品も読んでみたいです。
つたない感想になりましたが、この辺で。


投稿日: 2001年02月18日 02時33分
投稿者きぁ
Eメールquia@geocities.co.jp
タイトルRe: 遅くなりましたが、感想です。
URL
>りらさん。
わざわざメールまで頂き、有り難うございました!
きぁです。

ご感想、有り難うございました。
はぁぁ、お褒めいただいてる言葉がいっぱいですっ。
有り難うございます〜。(//_//)

この話の「嘘」ですが、
まず、仰るとおり、主人公君は自分で「鳥」を殺しちゃってます。
それから、「父親」の台詞に「殺人鬼」とありまして、
実際問題はともかくとして、「母親」も殺めている可能性もあります。
で、少年が最後に「手に入れた」と言っている、
あれも実は未来形の話なので、嘘だということになります。

あと・・・、実は企画短編に投稿させていただいたとき、
その前の「出会いと別れ」という企画に合わせて途中まで書いていたもので
「嘘」は後から増える形になって、曖昧になってしまった点もあると思います。(^_^;

「少女」は、紛れもなくあの「庭」の少女です。
彼女の存在自体も彼の空想(或いは夢想)と考えると、そこも「嘘」なのかも。
「未来」を殺してしまうのは、少年には未来というヴィジョンがないからで、
彼は現実世界に執着がなく、「希望」にも光明は挿さず、
タイトルの通り、彼の世界は、
自分が織りなす世界とは対照的に無色彩「モノクロ」だと思います。

作品を「好き」だと言っていただけるの、嬉しいッス!!(*T▽T*)
有り難うございました!!


投稿日: 2001年02月28日 20時54分
投稿者あき
Eメール
タイトル「モノクローム」感想です
URL
はじめまして、あきと申します、
こういう形式の作品をの読むのは初めてでしたが、楽しませていただきました。

文章力が安定されているのをとても感じました。
ただ、形式が形式ですので、「食わず嫌い」を招きかねませんので、普通の形式の中でも
この個性を出せるようにがんばってください。


投稿日: 2001年03月01日 08時51分
投稿者きぁ
Eメールquia@geocities.co.jp
タイトルRe: 「モノクローム」感想です<有り難うございます☆
URL
>あきさん。
感想有り難うございます。
「銀猫館」きぁです。

文章についての「食わず嫌い」、或いは「好き嫌い」の
激しい作品だと、確かに思います。
このような形態で表記することはあまりないのですが、
実験的意味合いも含め、
これからもいろいろ試してみようと思っております。
他の文面にも「色」が出せればよいのですが・・・、
精進します。(^_^;

有り難うございました。


投稿日: 2003年03月09日 03時16分
投稿者沖田
Eメール
タイトル二年か(笑)
URL
というわけで、沖田です。モノクローム、読ませていただきました♪ 

かなり二年前のみなさん(笑)の感想と重なってしまうんですが、恐ろしく雰囲気がいいですな。前半は物語が見えずに文章が重いため少しつらいですが、中盤以降は主人公の性格もわかり、期待させるものがありますし(笑)、おもしろかったです。

それで例の「サブタイトルを放り込む」ですが、これによって一つ一つの区切りがはっきりするので、無機質的で淡々とした雰囲気が出ていたと思います。一瞬、これで全部長編言ったらおもしろいかもと思ったんですが、どうでしょうか?(質問!?)

まぁ難点といえば理解が難しいことでしょうが、恐らくそういう意図も含めて書いたんだと思うので、言及しない方向で。それでは〜♪


投稿日: 2003年03月09日 11時38分
投稿者きぁ
Eメール
タイトル2年ですよ。(笑)
URL
ホントに2年前のツリー持ってきたんですね。(苦笑)
色んな意味で大変じゃなかったですか?

ご感想有り難うございます!きぁです。
つーか、チャットでトラベルしててご免なさい。(u_u;

>というわけで、沖田です。モノクローム、読ませていただきました♪ 

有り難うございます〜。

>かなり二年前のみなさん(笑)の感想と重なってしまうんですが、恐ろしく雰囲気がいいですな。前半は物語が見えずに文章が重いため少しつらいですが、中盤以降は主人公の性格もわかり、期待させるものがありますし(笑)、おもしろかったです。

期待・・・って・・・。(笑)
どんなでしょう。

最近こーゆードロドログログロ系を書いていないので
また手を出したいなぁ、と思っている次第。
でも、これ書いたとき、かなり鬱だった記憶が。(爆)
それもイカンですよね、やっぱり。

>それで例の「サブタイトルを放り込む」ですが、これによって一つ一つの区切りがはっきりするので、無機質的で淡々とした雰囲気が出ていたと思います。一瞬、これで全部長編言ったらおもしろいかもと思ったんですが、どうでしょうか?(質問!?)

全部長編。
つまり、「ウサ休」とかにも練り込んでみる訳ですね?サブタイトル。
面白そうです。読んでいただく方には多大なご迷惑かもしれないけれど。(汗)

・・・その前に、練り込める長編書かなきゃなー。(´▽`;

>まぁ難点といえば理解が難しいことでしょうが、恐らくそういう意図も含めて書いたんだと思うので、言及しない方向で。それでは〜♪

ははぁっ!有り難き幸せ。(u_u)

わざわざ2年前のスレッド探していただいて、
ご感想を寄せていただき、本当に有り難うございました!
「感想掲示板」で久々に自分のタイトル見て感慨無量です。(笑)

今後とも、宜しくお願いいたします!