僕と少女の軌道-1- モノローグ |
作:久城夏希 |
モノローグ 二つの顔をもつ男。
時はさかのぼり1592年。ここに二重面相と言われている謎の男ハミル・エスキアがいた。ハミルは晶霊術師と言われる術を使って自然の為に役立っていた。・・・あの時までは。
ハミルは夜中に眠れない。いわゆる”不眠症”に悩まされていた。ハミルは毎晩自分に睡眠型晶霊術をかけて強制的に自分を寝かしていた。すると、どこからともなく歌が聞こえてきた。
『トゥートゥトゥトゥー
朝日の前に手を出してみな。すぐに溶けてしまうから。
月の前に手を出してみな。すぐに凍り付いてしまうから。
人間はそんなものだ。
しかし、人間は広大な宇宙を破壊する。晶霊術によって自然が乱れる。
天文術によって宇宙が乱れ、占術によって未来が乱れる。
トゥトゥトゥーさあ立ち上がれ英雄たちよ。』
なんだろう。なぜか心が苦しんでいる。どこからともなく聞こえる。
あぁ・・・。気づくと火晶霊術と雷晶霊術の組み合わせた「大噴火術」によって稲妻が発生し、有名な山サントアル山脈は炎に包まれていた。
『トゥートゥトゥトゥー
朝日の前に手を出してみな。すぐに溶けてしまうから。
月の前に手を出してみな。すぐに凍り付いてしまうから。
人間はそんなものだ。
しかし、人間は広大な宇宙を破壊する。晶霊術によって自然が乱れる。
天文術によって宇宙が乱れ、占術によって未来が乱れる。
トゥトゥトゥーさあ立ち上がれ英雄たちよ。』
術によって全てが破壊される。そのため魔女狩りが行われたのだ。