銀狼少女 一話
作:槇原想紙





一話 絵描きの透明人間


 満月を見れば嫌でも私は銀髪の狼少女、銀狼に変身してしまう。銀狼に変身してしまうと、感情が高ぶり、私は満月の夜に外を人知れず駆けなければいけなかった。
 そんなある日の満月の夜だった、彼と出会ったのは。
 私がいつもの様に人気の少ない薄暗い道を駆けている時、人の騒がしい声が聞こえたのだ。
 私は本能的に地面をおもいきり蹴り、近くにあった木へいっきに登り身を潜めた。
 人の騒がしい声の方向を見れば茶髪男性三人が、帽子を深くかぶり顔や腕を包帯で隠した奇妙な人をボコボコにぶちのめしていた。帽子の人の鞄らしきものから、美術用の道具が散乱してしまい、地面にばら撒かれてしまっている。
 私はとても不愉快になり、怒りの感情が湧き上がる。既に茶髪男性の二人は帽子の人に暴力をするのをやめたていたが、理性を失っている茶髪男性の鼻ピアスをした一人が、身近にあった鉄パイプを手に持ち、既に横たわっている帽子の人に、鉄パイプを振りかぶろうとしていた。
 私は怒りと許せない感情と共に、素早く身を乗り出して鼻ピアスの男の、鉄パイプを振りおろそうとしている腕を抑えた。そして爪をくい込ませる様にして強く握ると、鼻ピアスの男の腕から骨の軋む音が鳴り、鼻ピアスの男の情けない苦痛の叫びがもれた。
 私は鼻ピアスの男が鉄パイプを落としたと同時に、茶髪男性の二人の方へそのまま投げ飛ばしてやった。そして私は鋭い紅い眼を、茶髪男性三人に向けてギラつかせる。
「うせろ・・・・」
 私が獣の様に唸りながら言うと、茶髪男性三人はいとも簡単に逃げて行ってしまった。
 怒りの感情が治まらず私は深呼吸をする。銀狼に変身すると感情の変化が激しく、自分をコントロールするのが難しいのだ。
 私は少し落ち着いてから、横たわっている帽子の人に近づき体を起こしてあげた。
「大丈夫ですか?」
 私はそう言うと、帽子の人の腕を見て驚いた。包帯が巻かれている顔と腕の破れている隙間から、闇がのぞかせている。私がその包帯の破れた部分を指で押してみると、質感を感じる事ができた。
「あの、あなたは・・・・」
「まさか銀髪の狼少女に助けられるとは思わなかったな」
 帽子の人はゆっくりと立ち上がり、服についたホコリをはらいながら言うと、自分の鞄から散乱している美術用具を集め始めた。そのうちに破れている包帯が徐々にゆるみ始め、帽子の人の腕がはっきりと見えた。しかしその腕は透き通っており、満月の光を通していた。
「もしかして―」
「正真正銘の透明人間さ」
 私が質問する前に、帽子の人は淡々と答えた。

 帽子を深くかぶり、包帯で顔や腕を隠している人。その正体は透明人間であり、彼の名前はガンプと言う。しかし自分の本名ではなく愛称だ。ガンプは世界中を旅している絵描きなのだ。
 ガンプは助けてくれたお礼として、私の似顔絵を描いてあげると言った。私は遠慮したのだけれど、ガンプは食い下がらず、私は今、近場の公園のベンチに座り、ラフなポーズをとりガンプに絵を描いてもらっている。
 ガンプの腕に巻かれていた包帯は既にはずされていて、透明なガンプの腕はもちろん見る事ができず、美術用の鉛筆が宙に浮いている様に見えて、サラサラとスケッチブックの上を踊っていた。
「ねぇ、どうしてさっきの人達は、あんなにもひどい乱暴をしたの?」
 私はガンプにさっきの出来事について質問してみた。恐喝だとしてもあんなにも乱暴はされないだろう。
 ガンプはスケッチブックの上で、踊っている鉛筆を止めるのを休めず答えた。
「僕は人物の似顔絵を主に描いて、その稼ぎで旅をしているんだ。さっきの連中はドラッグでもやってそうなヤバイ連中だったからさ、似顔絵描けって言われたんだけど断ったんだ。そうしたらあのザマさ」
「断っただけで、あんなにもひどい乱暴されてしまったの?」
「う〜ん、断る時に『あなたみたいな汚い顔を描くなんて、僕にはとてもできません』って言っただけなんだけどなぁ〜」
 ガンプは不思議そうに言ったが、流石にああいう連中にそんな事言ったら、乱暴されてしまうのは確率的に高いだろう。どうやらガンプは恐いもの知らずみたいだ。
「それにしても銀髪の狼少女に出会うなんて、僕は運が良いなぁ〜」
「故に銀狼って言われてるらしいけど、そんなに私は珍しいの?」
 私は銀狼についてもガンプに質問してみる。
「君は自分が狼少女なのに、そんな事も知らないのかい?」
「えぇ、私はつい最近ある狼少女によって、狼人間にされてしまったの」
「へぇ、そりゃすごい」
 ガンプは鉛筆を宙にブンブンと振り回した。もちろん私からは鉛筆が飛んでいる様に見える。
「じゃあ、君に質問。狼人間は自らの血を人間に与えれば、簡単にも増殖できるのに、なぜ現在に至ってそう言う傾向が無いか?」
「えぇと・・・・ただテレビのニュースで放送されていないとか?」
「不正解。まぁ、つい最近、狼人間になってしまったばかりだから、知らないのも無理ないか」
 ガンプは軽く嘆息をすると、説明をしてくれた。
「答えは狼人間達には誇り高いプライドがあるからさ、故意に人間に血を与えて増殖をしようとはしない。彼らが増殖するとなればやはり、お互いに愛する人ができた場合さ。君はどうやってその、ある狼少女に血を与えられたのかい?」
「私はその狼少女を追っていたハンターに、彼女を庇って瀕死の状態にされてしまったの。その時にその狼少女が血を与えてくれた」
「ハンターか、ひどい事しやがるな」
「ガンプはハンターについても知ってるの?」
 ガンプは頷きながら言った。
「ハンターには様々な奴がいる、狼人間を狩る奴がいれば、ヴァンパイアを狩る奴もいる。その他もろもろさ」
「ちょっと待って、ヴァンパイアも存在するのっ!?」
「当り前だろう、狼人間がいればヴァンパイアだっている。げんに君は透明人間の僕と今、会話してるじゃないか」
「それはそうだけど・・・・」
「まぁ、この世の中には信じられない事がたくさんあるんだよ。つまりハンターは自分の事しか考えない自己中タイプなのさ。殺すのを楽しんでいる奴もいるし、金の為なら汚い事だってする。俺達の敵だ」
「ガンプもハンターに追われてしまう身なの?」
「そうだよ、こんな透明人間の体じゃ、ハンターに捕まったら怪しい研究所かなんかに売り飛ばされるだろうな。それに僕より君の方が一番危険で心配だよ。銀髪の狼人間は珍しいからね。それに銀髪の狼人間は普通の狼人間の強さを遙にしのぐ。だからプロのハンターが狙っているし、捕まれば莫大な金を得れる」
「・・・・・」
 私はもう何も言う事ができなかった、ただガンプを見ていたのだ。世の中は自分の知らないところでも動き、私はとても危険な状態にある事に。
「でもそんな事言っても、ハンターは神出鬼没。いつ現われるか分からないし。きっと君に血を与えた狼少女も庇ってくれた君を、助けたかったんだろうね。理由はどうあれ珍しい話だ」
 ガンプはそう言うと、スケッチブックの紙を一枚綺麗に破り取った。
「出来たよ。とても綺麗な狼少女だよ」
「ありがとう・・・・」
 ガンプから手渡された自分の似顔絵は写真の様に精密で、写真よりも綺麗に仕上げられているのではないかと私は驚いた。
「でもまぁ、ハンターと会う事なんて滅多にないから、命を狙われる機会は少ないと思う。それに君は満月の時にしか銀狼になれないのだから、満月の時に気を付けていれば良いと思うよ」
「もし、ハンターに会ってしまったら・・・・」
「その時は・・・・」
 ガンプはその先を言わずに立ち上がると、荷物を整え始めた。
「僕にもそれは分からない。ハンターに会った事なんて一度も無いからね」
 ガンプはそう言うと腕の包帯を巻き始めた。
「君の名前、まだ聞いてなかったね。別に言わなくていいよ、自分の正体を簡単にバラすのはマズイからね。でも君の人間の時の素顔も、似顔絵描きたかったな」
「又いつか会える?」
 私が言うとガンプは私に背中を向けて言った。
「生きてりゃ又会えるさ」
 ガンプはそう言って手を軽く振ると、歩き始めた。
 私はガンプの背中を見送った後、再び満月の夜を朝まで駆けていた。

 人間の姿に戻ると私は服を脱ぎシャワーを浴びた。体が温まっていき、湯気が体を包み込んだ。私は安堵と共に気だるさを感じ、眠たくなってしまう。学校に登校したら保健室で少し寝かせてもらおう。
 私は一人暮らしをしている。母が幼い頃に死んで、父親は海外出張が多く滅多に家にいない。それが今では好都合になっている。
 身だしなみを整え自分の高校の制服を着ると、朝食と一緒にお弁当を作る。自慢ではないけど料理をする事は好きだ。
 朝食を食べ終えると、鞄に今日の授業で使う教科書とお昼の弁当を入れる。
 こうして私の日常が始まるのだ。

「詩織せんぱ〜いっ!!」
 私が学校へと歩いて登校していると、誰かが私の名前を呼んだ。
 私が振り向くと、小柄で茶髪のショートヘアの女子生徒が私の方へ走って近づいてきた。
 彼女の名前は愛澤すみれと言う。彼女は私の一つ年下の後輩で、私の数少ない親友だ。
「おはよう、すみれ」
「おはようございます」
 私が挨拶をすると、すみれも丁寧に頭を下げて挨拶をした。別に頭まで下げる必要は無いけど、それはすみれの後輩としてのけじめらしい。
 すみれとは中学の頃からの知り合いで、私の一番信頼できる娘だ。
「せんぱい、今日の放課後ヒマですか?」
「どうして?」
 私が質問を質問で返すと、すみれは制服のポケットの中から、何かのチケットを取り出した。
「このチケット、今週まで海外の美術品を展示してある美術館の、入場チケットなんです。昨日の夜、詩織せんぱいの携帯電話に誘いの電話したんですけど、留守電でした。どこかへお出掛けしてたんですか?」
「えっ、えぇと確か寝てたんじゃなかったっけなぁ〜」
 私は言葉を濁しながらすみれに答えた。まさか狼少女になって朝まで外を駆けていました、なんて言える分けがない。
「そうなんですか、それじゃあ改めて聞きますけど、今日わたしと美術館に行きませんか?」
「別に良いよ、私ヒマだし」
「良かったぁ〜断られたら、どうしようかと思いましたよ」
 すみれは安堵と共に地面をピョンピョンと跳ねた。そんなに私と行くのが楽しいのだろうか?
「それじゃ放課後に、学校の校門で待ち合わせしましょう♪」
 すみれはニコニコと言うと、上機嫌になった。そして歌を歌いだす。
「詩織せんぱ〜いと〜デート〜♪詩織せ〜んぱいとラブラブ〜♪」
 歌を歌うのは構わないのだけど、歌詞が歌詞であり、すみれは歌いながら私の腕に自分の腕を、組み始めた。明らかに登校中の生徒達には目立つものがあり、私も流石にやめてほしかったたが、そうする事ができなかった。なぜならあまりにもすみれが、可愛らしく癒し系な態度と表情をしていて、私を和ませていたからだ。そうなんだかんだしながら、私達は学校に到着した。もちろん私の腕はすみれから開放されている。下駄箱から上履きを取り、私が保健室に向かおうとすると、
「詩織せんぱい、せんぱいのクラスはあっちですよ?」
「いいの、私は保健室で眠りたいから」
 私が言うと、すみれは再度、腕組を私にしてきた。
「なにをするの?」
「いけませんよせんぱい、ちゃんと授業には出なくちゃ」
「別に大丈夫よ、それに私は今すごく眠たいの」
「ダメです。それにせんぱいは昨日、早く寝てたんじゃないんですか?」
「それは・・・・」
 どうやら、さっきの言い分けが裏目に出てしまったらしい。私は結局、保健室で眠る事ができず。すみれに半ば警察みたいに連行される様にして、自分の教室に連れて行かれた。

 私は睡魔に襲われながらも全ての授業を出席し、なんとか放課後を迎えた。昼休みに少し寝たけど。
 私はすみれを待つ為、放課後に校門で待っていた。私が待って五分後にすみれが走ってきた。
「別に走ってこなくていいのに」
「詩織せんぱいを待たすなんて、とんでもないですから」
 と、すみれは肩で息をしながら言った。そして私達は学校から徒歩二十分の所にある、美術館へと向かう。
「さぁ、デートへ行きましょう♪」
 すみれは朝と同じ様に私の腕を自分の腕に組み、歌を歌いだした。私はすみれの可愛らしく癒し系な態度と表情に和みつつ、周囲を気にしながら美術館へと着いた。
 美術館の入場チケットを見せて、館内へ入ると様々な外国の絵が展示されていた。すみれは眼をキラキラとさせて絵を見て周る。私はそのすみれのあまりにも興味津々さについていけず、すみれとはぐれてしまった。
 館内は結構広く、私はすみれを探す事を諦めて、絵を一人で干渉する事にした。
 やはり芸術家には一人一人の世界観があり、私にはどうも理解ができない。私が落書きみたいな絵をみていれば、その隣でその絵を『これは素晴らしい』と言う人もいる。私から見れば落書きみたいな絵でも、他者からみれば芸術みたいらしい。海外の様々な絵をみて通すと、結論からして私には芸術的センスがないという事が分かった気がする。
「これ、偽物なんじゃないのっ!?」
 突然、聞いた事がある様な声が館内に響くと、私がさっきまで観賞していた絵に、ケチをつけている人がいた。帽子を深くかぶった、包帯を顔や腕に巻いている人。
「ガンプ・・・・」
 私は呼び止めようとしたけれど、館内にいるガードマンにガンプは暴言を吐きながら抑えられ、美術館の出口へと追い出されようとしていた。

 私はガンプを追って美術館を出た。私が周りを見渡すと、ガンプがうずくまる様にして、美術館の近くにある噴水公園のベンチに座っていた。私はガンプに駆け寄り、ベンチにうずくまっているガンプを起き上がらせた。
「大丈夫?ガードマンに乱暴されたの?」
 私が訪ねると、ガンプは軽く手を振った。
「大丈夫さ、それにガードマンに乱暴もされてない」
 ガンプはそう言うと、ベンチに背をもたれた。
「ちょっと持病でね。最近じゃ頻繁に起きるんだ」
 ガンプは呼吸を整えて言う。どうやらガンプは昨夜会った、私にまだ気付いていないらしい。
「すみませんね、ご迷惑をかけちゃって」
「いえ、別にそんなつもりは」
「お礼といってはなんですが、似顔絵を一枚描かせてもらえませんか?」
「はい、別に良いですよ」
 私はガンプの頼みに頷き、昨夜の様にベンチに座り、ラフなポーズをとった。
「さっき絵を観て偽物って言ったけど、本当?」
 私はガンプに質問をした。ガンプはスケッチブックの上を踊っている鉛筆を、休める事なく答える。昨夜と違って包帯がしっかり巻かれているので、鉛筆が宙に浮いているようには見えない。
「あぁ、本当さ。レプリカの作品が多すぎ、あんなのインチキさ。しかも絵の紹介文に本物みたいな事を書いてるしね。あれは詐欺だね」
「でもよく分かったね、偽物だって」
「もちろんさ、僕は世界中を旅している絵描きなんだ。それくらい分かるさ」
 ガンプは自慢するように言う。私はそれを聞いて微笑んだ。
「何かおかしいことでも?」
「ううん、貴方は真っすぐだなって」
「真っすぐ?」
「そう、自分にすごく真っすぐで、曲がった事が大嫌いなんだよね。だからバカ正直に言っちゃって、時と場合を考えないんだよね」
「う〜ん、何か褒められているのか、けなされているのか分からないなぁ〜」
「さぁ、私にも分からないなぁ〜」
「おいおい、言った本人が分かんなくてどうすんだよぉ〜」
 私とガンプは二人して笑った。そしてガンプは綺麗にスケッチブックの紙を一枚破りとる。
「出来たよ、君の似顔絵、銀狼の時よりも綺麗だよ」
「えっ?」
 ガンプが私にスケッチブックの紙を手渡すと言った。
「まさか、気が付かないと思った?僕は昨夜に君の似顔絵を描いたんだよ。僕は一度似顔絵を描いた人の顔は忘れない。姿が変わっていたとしてもね」
 ガンプはそう言うと立ち上がった。私も同じ様に立ち上がる。
「正体バレちゃったな」
 私がつまらなそうに言うと、ガンプは笑う。
「又、会うなんて思わなかったよ」
「私だってそうだよ。ところで持病って大丈夫なの?」
「あぁ、大丈夫さ時期に終わる」
「時期に終わる?」
 私が質問すると、ガンプは冷静に答えた。
「僕の持病は代々、受け継がれてきた病気なのさ。僕の透明な体の原因は僕の先祖が、危険な放射能を浴びてなってしまった病気なのさ。それは遺伝子的に僕に受け継がれ、その放射能が原因で僕は長く生きられない」
「それじゃガンプは・・・・」
「君が気にしたってしょうがない。でもこれで会うのは最後にしよう。僕は死に場所を求めて世界中を旅しているのさ。それに僕は死ぬまで全力で絵を描き続けたいんだ」
「そうなの・・・・」
「まぁ、そうしょげるなって。これはしょうがない宿命なんだから。それはそうと結局のところ、正体もばれちまったんだし、名前くらい教えてくれよ」
「うん」
 私は元気を取り戻すように言う。
「私の名前は綿津見詩織。これからも覚えておいてね、ガンプ」
「あぁ、分かったよ詩織」
 ガンプは私の名前を言うと、私に背を向け歩き始めた。これで本当のさようならだろう。私はガンプの背中を最後まで見届けた。ガンプは自分の生きる道を決めていた。透明人間としてどう生きるかを。私は銀狼としてどう生きるかをまだ決めていない、私はガンプの様に自分に自信が持てなかった。やはり満月の夜が恐いし、これから先、自分がどう変化していくのもわからないから・・・・。
「詩織せんぱ〜いっ!!」
 私の名前を呼ぶ声がして、私の方にすみれが美術館から出てきて、私の方へと近づいてきた。私はガンプからもらった自分の似顔絵を丁寧にたたみ、ポケットにしまった。そして私は駆け寄ってくるすみれに微笑んだ。私にはまだ自分の生きる道が決まっていない、だけどゆっくりと考えられる時間はあるのだから。

                     つづく