某日。突然宇宙からの来訪者が地球の、某合衆国に降り立った。
相手はかなり滅茶苦茶な英語だったが、なんとかコミニュケーションを取り、平和条約を取り決めるところまで行った。
そんなある日、宇宙人は地球に来た記念に、ガラス玉が欲しいと言い出した。
ガラス玉などそれこそ腐る程あったし、大した価値も無い。
そんなものでいいならと大量のガラスを、UFOに詰めれるだけ貰って、再び宇宙に旅立って行った。
ガラスを詰めるのに邪魔だから、せめてお礼に、と置いて行ったトランクケースのような箱を、誰かが開いた。
その瞬間、歓声が上がる。
なんと、そこには凄い量の、大粒の上等なダイヤモンドがぎっしりと詰まっているではないか!
そして、誰かが言った。
「ガラス玉なんかと引き換えに、ダイヤモンドをこんなに置いて行くなんて。なんて馬鹿なやつなんだ」
某惑星では、その宇宙人の帰りを各国の首相たちが今か今かと待ちかねていた。
そして、やっとの帰郷と、彼の持ち帰ったガラス玉に、皆が狂喜乱舞した。
それに、誰かが言った。
「ダイヤモンドなんかと引き換えに、ガラス玉をこんなにくれるなんて。なんて馬鹿なやつらなんだ」
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